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アンサンブルコンテストに向けた選曲と演奏のコツ

(2021/09/10 加筆修正)

吹奏楽コンクールが終わると、次はアンサンブルコンテスト。

サクソフォーン4重奏や金管5重奏など、アンサンブルコンテストは楽器編成がさまざま。そのため、出場する楽器編成を決め、その編成に応じた楽曲を選曲することになります。

全パートで演奏する吹奏楽コンクールに比べると、楽器編成という選択項目が増える、かつその編成も多岐にわたるということでお悩みの団体も多いのではないでしょうか。

「気に入った曲を選ぶ」ということが基本になりますが、選曲と演奏のちょっとしたポイントをまとめましたので参考にしてください。

目次

楽器編成を決めよう!

アンサンブルコンテストに向けてどの楽器編成で出場するか、というところから始まるでしょう。

フルートパートが充実しているからフルートアンサンブルで

金管セクションが弱くて強化したいから金管アンサンブルで

上級生でエントリーさせてあげたい

という指導者の思い。

先生、是非我々パーカッションパートを出場させてください

といった部員からの強い出場希望。

これら団体の持ち味や想いを踏まえ、各団体の個性を引き出せるような編成で出場を決めるといいでしょう。その想いを音楽に託し、素晴らしい演奏を作り上げていきましょう。

アンサンブル楽譜の選曲のコツ

出場する楽器編成が決まったら、次はいよいよ選曲です。

アンサンブル楽譜は、楽器編成に応じてたくさんの種類の楽曲が出版されていますので、どんな曲を選べばいいのか悩む方もきっと多いと思います。

「気に入った曲を選ぶ」ということが一番大事ですが、基本的な選曲のポイントを確認して自分たちのスタイルに合った選曲を選んで、楽しくアンサンブルの練習に入っていきましょう。

候補曲を探そう

まずは、この曲を演奏したい!と感じたものを数曲挙げましょう。1曲だけでは、難易度や編成が合わないということもありますので、候補曲が多いに越したことはありません。

曲の候補が上がったら、次は難易度を確認していきましょう。

「演奏したい!」と直感的に感じたものをできるだけ集めよう

奏者のレベルにあった曲を選ぼう

難しすぎる曲を選んでしまうと、楽譜を読むことだけに時間がとられたり、音を出すだけで必死というようなことなって、その先に進むことが難しくなりますよね。

また、簡単すぎる曲は、容易に演奏することはできますが、せっかくの表現の幅が狭くなってしまったり、途中で飽きてしまったり・・・、突き詰めればいくらでも磨き上げることはできるとはいえ、自分たちらしい演奏をすることが難しくなります。

アンサンブルコンテストで良い結果を残している団体は、自分たちのレベルに合った楽曲を選択し、表現に工夫を凝らして演奏しています。

単に「演奏が上手い」というだけなく、選曲の段階から先を見据えて楽曲を探すことが大切です。

難しすぎず、易しすぎず、レベルアップに繋がる作品を選ぼう

難易度の確認方法
  • ホームページでグレードを確認する
  • サンプルスコアを見てみる
  • 参考音源を聴いてみる

動画サイトでもいろいろな音源を聴くことができるので、見て聞いてイメージしてみてください

選曲コンシェルジュに相談してみよう

気に入った作品が見つからない、編成に合うものがないなど、なかなか候補曲が決まらないときは、誰かに相談してみるというのもひとつの手です。フォスターミュージックでは編成やご希望の雰囲気に合った作品をご紹介する「選曲コンシェルジュサービス」を提供しています。自分では気づかなかった新しい作品に出会うきっかけにもなるかもしれないので、ぜひご活用ください。

悩んだら相談しよう

アンサンブル演奏のコツ

楽曲のイメージを共有する

どの曲にもそれぞれ独特の楽曲の雰囲気というものがあります。明るく軽快な曲、ゆったりとしたテンポの曲、暗く重々しい曲など、言葉では表現し尽くせないほどの雰囲気が音楽にはありますが、その雰囲気の感じ方は人それぞれ。奏者が5人いたら、5通りの解釈があることになります。

ある奏者は明るい雰囲気で演奏していても、他のある奏者が重々しい雰囲気で演奏していると、それだけでアンサンブルは成り立たなくなってしまします。特に、近・現代の楽曲になると、曲の雰囲気をつかむことさえ困難な曲もありますね。

練習を開始する前に、全員で時間をとって曲の解釈を共有する時間を設けることも、素晴らしいアンサンブルを作り上げる上では重要なカギとなりますので、ぜひ取り組んでみてください。

演奏ポイントを共有する

次はメンバー全員で曲の演奏ポイントを共有しましょう。

吹奏楽よりも個人の音色や奏法がより重要となるアンサンブルでは、一人ひとりが好きなように演奏しては楽曲の持ち味が損なわれてしまいます。しっかりと他のパートの音に耳を傾け、アンサンブルならではの魅力ある音楽を奏でましょう。

最も盛り上がる場所はどこか

強弱やアーティキュレーションはどうなっているか

和声(ハーモニー構成)はどうなっているか

この3つを確認する最も良い方法はなにをおいてもスコアリーディング。言うまでもありませんが、スコアにはすべてのパートの旋律やリズムが書かれており、自分が担当しないパートの動きを確認することができ、ハーモニー構成の確認をすることもできます。

吹奏楽の演奏にも共通して言えることですが、パート譜には当然自分が演奏しているパートしか書かれていないため、パート譜しか見ていないと、どの楽器・パートが主旋律を演奏しているのか、主旋律以外のパートはどのような動きをしているのかわからなくなってくることがあります。

スコアを読むというのは最初は難しく感じるかもしれません。しかし慣れてくるとすべてのパートを確認しながら曲を聴いたり、演奏をしたりすることができるようになります。全体の動きを知るために全員でスコアを見ながら演奏してみるというのも良いアイデアでしょう。

スコアを読むことで、ハーモニー構成や強弱の違い、各パートの役割がひと目でわかるだけでなく、パート譜だけではわからなかった作曲家の意図も見えてくるので、ぜひスコアを最大限に活用してください。

アンサンブルの練習を充実させることで、全体合奏の質も上がります。「コンテストに出場する」という目標とは別に、「バンド全体でもっといい演奏ができるようになりたい」という目標から、アンサンブルの練習を普段のメニューに取り入れていくといいでしょう。

アンサンブルコンテスト 楽器別人気定番楽譜

フルートアンサンブル

4本のフルートのための「夏山の一日(山の夏の日)」|ウジェーヌ・ボザ

グランド・カルテット|フリードリヒ・クーラウ

クラリネットアンサンブル

バードウォッチング|マイケル・ヘンリー

オーディションのための6つの小品~4本のクラリネットのための|ジャン・ミシェル・ドゥファイ

サクソフォンアンサンブル

四重奏曲|アルフレッド・デザンクロ

サクソフォン4重奏のためのコンセール(演奏会用四重奏曲)|ジャニーヌ・リュエフ

木管アンサンブル

木管三重奏のためのディヴェルティメント|マルコム・アーノルド

交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」(抜粋)|リヒャルト・シュトラウス arr. 齋藤淳

金管アンサンブル

ポップ組曲|アルトゥール・フラッケンポール

金管五重奏 第3番|ヴィクトル・エワルド

トロンボーンアンサンブル

スターライト・ハイウェイ|成田勤

  • 作曲: 成田勤 (Tsutomu Narita)
  • 演奏形態: トロンボーン3重奏(Trb. 1 / Trb. 2 / Trb. 3 )
  • グレード: 4
  • 演奏時間: 5分0秒
  • FME-0199(フォスターミュージック)
  • 発売日: 2012/09/20

トロンボーン・ファミリー  第1集|ヘンリー・フィルモア arr. 小田桐寛之

混合アンサンブル

夢への冒険(管7+打1)|福島弘和

シルフィード (木管3+マリンバ)|成田勤

  • 作曲: 成田勤 (Tsutomu Narita)
  • 演奏形態: 混合4重奏(Fl. 1 / Fl. 2 / Bb Cl. / Marimba )
  • グレード: 3+
  • 演奏時間: 4分40秒
  • FME-0378(フォスターミュージック)
  • 発売日: 2017/09/13

打楽器アンサンブル

ソソバラ、8人の打楽器奏者のための(スコア譜・パート譜別売)|セジョルネ, E

  • 作曲: エマニュエル・セジョルネ (Emmanuel Sejourne)
  • 演奏形態: 打楽器8重奏(Player 1: Marimba 1 (5oct.)/ Player 2: Marimba 1 (Soloist)/ Player 3: Marimba 1 + Bongos/ Player 4: Vib./ Player 5: Vib. + 2 Splash, Chinese Cym., Little Shaker/ Player 6: Marimba 2 (5oct.)/ Player 7: Marimba 2/ Player 8: Marimba 2 + Vibra-slap, Agogo, Conga (or Djembe))
  • 12909B(NORSK MUSIKFORLAG)

アンサンブルコンテストアーカイブ

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