種類の多さと幅広い音域を誇るクラリネットは、アンサンブルにうってつけ。
オリジナルはもとより、オーケストラからのアレンジ作品も多数出版されており、クラリネットだけのアンサンブル団体も数多く存在し、アンサンブル・コンテストでも高いパフォーマンスを披露しています。
木管楽器の花形でもあるクラリネットを、もっともっと堪能できる、おすすめのアンサンブル作品のご紹介です。
クラリネットソロ
パガニーニへのオマージュ(Cla)|三浦真理
パガニーニの「カプリース第24番」の有名な主題をもとに、5つの変奏で描かれた壮大な物語です。
冒頭は華やかな前奏とカデンツァから始まり、ジェノバの人々や風景を描いた「絵葉書」、ロマンティックに広がる「薔薇の湖」、そして風や波、嵐までもが音になって押し寄せる「海」へと続きます。まるでタイムトリップするかのように、時空を超えたパガニーニのメッセージを受け取ることができるでしょう。
演奏では、それぞれの変奏ごとに自由にイメージを広げることがポイント。
カットやアタッカでつなげて構成を工夫できる柔軟さも、この作品の魅力のひとつです。華やかなカデンツァやロマンティックな楽章など、多彩な表情を味わえます。
高畠治樹先生からは、「単なる変奏曲ではなく、パガニーニがどのような人生を歩み、どんな心を持ち続けていたのかを想像し、自分の人生観とも重ねながら演奏してみては」とのアドバイスも。
テクニックと表現力の両方を磨きたいクラリネット奏者におすすめの一曲です。
- 作編曲: 三浦真理
- 演奏形態: クラリネットソロ(Bb Cl./Pf. )
- 演奏時間: 7分0秒
- 出版: フォスターミュージック(FME-0535)
- 発売日: 2023/07/13
Thanks Songs 伊藤圭×内田祥子クラリネット作品集
東京藝術大学で出会った二人の音楽家、クラリネット奏者・伊藤圭と作編曲家・内田祥子。20年以上にわたる交流の中で生まれたクラリネット作品の数々を作品集としてまとめました。
聴く人にとっては癒しのひとときに、演奏する人にとっては新しいレパートリーとして、新たな発見と喜びをもたらしてくれるでしょう。

クラリネット2重奏
Twyndyllyng -for two clarinets-|湯地晃太郎
「テニスの得意な世界観」と名付けられた幕開けはまさにテニスのラリー。互いに打ち返すボールのようにフレーズを投げ合い、阿吽の呼吸でテンポを生み出します。ビートボックスのタッグチームを思わせる精密な掛け合いが聴きどころ。短いながらも緊張感あふれる一幕です。
次に続く「空中に放たれたブランコ」は、軽やかに舞いやがて大きな弧を描きながら揺れ動き、次の展開へと加速。ハウスビートを思わせるグルーヴが炸裂し、高揚感を生み出します。
テクニックと集中力、そして阿吽の呼吸が試される挑戦的な作品ですが、その分、成功したときの快感は格別。クラリネットデュオの楽しさと可能性を存分に味わえる注目作です。
- 作編曲: 湯地晃太郎
- 演奏形態: クラリネット2重奏(Bb Cl. 1/Bb Cl. 2 )
- グレード: 5
- 演奏時間: 6分0秒
- 出版: ネクサス音楽出版(NEO-139)
- 発売日: 2023/10/12
クラリネット2重奏のためのブロードウェイ・ソングス
ブロードウェイを彩る名曲が、クラリネット二重奏で楽しめる豪華なコレクション。
『レ・ミゼラブル』『キャッツ』『サウンド・オブ・ミュージック』『アニー』など、誰もが一度は耳にしたことのある22曲が収録されています。
アレンジはやさしめに作られており、学生やアマチュアの愛好者でも安心して取り組める内容。クラリネット2本での演奏はもちろん、サクソフォンや金管楽器など、ほかの楽器向けの同楽譜集も発売されており、クラリネット以外の楽器とも合わせられるので、さまざまな形で楽しめます。
コンサートや発表会のアンコール曲にも、友達同士の気軽なデュエット、結婚式の余興などにもぴったり。ブロードウェイのきらめきをクラリネットで味わえる、持っておきたい一冊です。
収録曲
- どんな夢もかなう(Any Dream Will Do|『ヨセフと不思議なテクニカラー・ドリームコート』より)
- 彼を帰して(Bring Him Home|『レ・ミゼラブル』より)
- キャバレー(Cabaret|ミュージカル『キャバレー』より)
- エーデルワイス(Edelweiss|『サウンド・オブ・ミュージック』より)
- フォー・フォーエバー(For Forever|『ディア・エヴァン・ハンセン』より)
- ハロー・ドーリー!(Hello, Dolly!|『ハロー・ドーリー!』より)
- アイ・ビリーヴ(I Believe|『ブック・オブ・モルモン』より)
- 私はごきげんで口笛を吹く(I Whistle a Happy Tune|『王様と私』より)
- もしも彼にベルを鳴らせたら(If I Were a Bell|『ガイズ&ドールズ』より)
- 見果てぬ夢(The Impossible Dream (The Quest)|『ラ・マンチャの男』より)
- マンマ・ミーア(Mamma Mia|『マンマ・ミーア!』より)
- メモリー(Memory|『キャッツ』より)
- 私のお気に入り(My Favorite Things|『サウンド・オブ・ミュージック』より)
- ワン(One|『コーラスライン』より)
- ポピュラー(Popular|『ウィキッド』より)
- シーズンズ・オブ・ラブ(Seasons of Love|『レント』より)
- 76本のトロンボーン(Seventy Six Trombones|『ザ・ミュージックマン』より)
- サマータイム(Summertime|『ポーギーとベス』より)
- サンライズ・サンセット(Sunrise, Sunset|『屋根の上のヴァイオリン弾き』より)
- トゥモロー(Tomorrow|『アニー』より)
- 愛はどこに?(Where Is Love?|『オリバー!』より)
- 君の友だち(You’ve Got a Friend|『ビューティフル: キャロル・キング・ミュージカル』より)

- 作編曲: arr. ティム・ライス
- 演奏形態: クラリネット2重奏(Bb Cl. 1/Bb Cl. 2 )
- 出版: Hal Leonard(HL 00252494)
同シリーズとして、ディズニー名曲集、ディズニー・ピクサー・アニメ名曲集、クラシック名曲集、映画音楽集などがあります。
クラリネット3重奏
ガーシュウィン・フォー・スリー| arr. デニス・アーミテイジ
クラリネット三重奏で、アメリカ音楽を代表する作曲家ジョージ・ガーシュウィンの名曲を楽しめる作品集。
「ラプソディ・イン・ブルー」をはじめとする6曲が収録されており、全曲を組曲として演奏するのはもちろん、抜粋してプログラムに取り入れることもできます。軽快さと洒落っ気、そして深みのあるガーシュウィン・サウンドを三重奏で体感できる、珠玉のアレンジです。

- 作編曲: ジョージ・ガーシュウィン arr. デニス・アーミテイジ
- 演奏形態: クラリネット3重奏(3 Cl.s )
- グレード: 3
- 演奏時間: 11分0秒
- 出版: Editions Marc Reift(EMR 43244)
クラリネット4重奏
タンゴ・エゾティコ – アイム・ゴーン、ヒー・ルーゼズ・ミー|井澗昌樹
名阪クラリネットカルテットによる委嘱作品として誕生し、2025年3月に初演。「エキゾチックな曲を」とのリクエストから生まれたこの曲は、タイトル通り異国情緒に満ちたタンゴの世界を描き出します。
“エキゾチック”とは特定の地域を指すのではなく、私たちが「どこか遠い国」を感じる雰囲気そのもの。昭和歌謡の中にも漂っていた、憧れと郷愁が入り混じる響きが、この作品にも息づいています。
音楽は「どこか遠い国に生きた男女の別れ」がテーマ。女は颯爽と去り、男はようやく“見失う”。そのすれ違いの瞬間を、クラリネットの旋律が切なくもドラマティックに描きます。
軽快なリズムに乗る場面から、哀愁漂うメロディ、そしてカホンのスパイスが加わることで、まるで舞台を観ているような世界が広がります。
異国情緒ただようサウンドと物語性を味わえる一曲として、アンサンブルコンテストにもコンサートにもおすすめです。
- 作編曲: 井澗昌樹
- 演奏形態: クラリネット4重奏(Bb Cl. 1/Bb Cl. 2/Bb Cl. 3/Bs.Cl./Cajon )
- グレード: 4
- 演奏時間: 5分0秒
- 出版: フォスターミュージック(FME-0642)
- 発売日: 2025/03/13
クラリネット四重奏曲|江原大介
専修大学附属高等学校吹奏楽部委嘱作品。
クラシック音楽では弦楽器と組み合わせた編成を指すのが一般的ですが、この曲はクラリネット4本のために書かれています。
音楽はまるで生き物のようにうごめき、無調の響きが複雑に絡み合います。その中でふと現れる協和音が、聴く人の感覚を揺さぶります。後半では儀式のような荘厳さを帯び、音が散らばりながらも再び一つに収束。最後の和音には「?」を投げかけるような余韻が残されます。
演奏面では、各パートが同じ動きと独立した動きを交互に担い、響きそのものを味わいながら細やかな表現を追求していきます。中間部では空虚な響きの中にあえてespressivoを求められ、現実と夢の狭間のような違和感を表現。後半は16分音符の緊張感と鋭いスタッカート、そして歌うような旋律とのコントラストが重要になります。
クライマックスのffでは、音量よりも音色を豊かに響かせることが鍵。ラストは4パートがそれぞれ独立して動き、やがて一つに合流して静かに幕を閉じます。
挑戦的でありながら、クラリネット四重奏の可能性を存分に感じられる作品。コンサートやコンテストで、聴衆に強い印象を残す一曲です。
- 作編曲: 江原大介
- 演奏形態: クラリネット4重奏(Bb Cl. 1/Bb Cl. 2/Bb Cl. 3/Bb Cl. 4 )
- グレード: 4+
- 演奏時間: 4分30秒
- 出版: フォスターミュージック(FME-0506)
- 発売日: 2021/09/16
クラリネット四重奏曲のための組曲|福田昌範
「ありふれた日常」をテーマに、家族や子どもたちの姿、そして作曲者自身の人生の断片を音楽に映し出した、温かみのあるクラリネット四重奏曲。全4楽章からなり、それぞれが明快で親しみやすいスタイルで書かれています。
- 空を駆ける
夢の中で空を自由に駆ける不思議な体験を描いた楽章。雲の中で迷ったり、突然障害物に出くわしたりするコミカルな要素もあり、想像力をふくらませて演奏できます。 - 子守歌
日本の民謡「竹田の子守歌」を題材にした静かな楽章。変奏風の展開を見せながらも、聞く人を優しく眠りへ誘うような穏やかさが魅力です。 - 子供たちの行進
一女三男の兄弟をモデルにした、元気いっぱいの行進曲。やんちゃに手を取り合ったり、喧嘩したり、仲直りしたり…子供らしい生き生きとした姿が音楽に表現されています。 - 想い出の時/喜び
懐かしい思い出を振り返る叙情的な楽章と、新しい世界へ羽ばたく「喜び」を描いた明るいフィナーレ。組曲全体を締めくくる、前向きなエネルギーに満ちています。
親しみやすくも味わい深い作品。聴く人も演奏する人も温かい気持ちになれる一曲です。
- 作編曲: 福田昌範
- 演奏形態: クラリネット4重奏(Bb Cl. 1/Bb Cl. 2/Bb Cl. 3/Bb Cl. 4 )
- 演奏時間: 12分0秒
- 出版: フォスターミュージック(FME-0466)
- 発売日: 2020/10/15
百条|山本哲也
社会のニュースから着想を得て書かれたというユニークなタイトルを持つクラリネット四重奏曲。全体は4分半ほどのコンパクトな作品ながら、4つの短い楽章によって構成され、それぞれがまったく異なるキャラクターを持っています。
作曲の軸となっているのは「対比」。
モチーフとモチーフのつながり方、リズムの扱い、アーティキュレーションの変化、強弱のコントラストなど、クラリネット四重奏という編成の中でどれだけ多彩な表現が生まれるかを追求しています。
緊張感あるパッセージから、軽快なリズム遊び、鋭いアクセントや柔らかなハーモニーまで、短いながらも豊かな色彩を楽しめるのが特徴。4人の呼吸と個性を生かしつつ、アンサンブルの精度を試すにはうってつけの作品です。
コンパクトな時間で強い印象を残せるので、アンサンブルコンテストにおすすめ!挑戦しがいのある現代的クラリネット四重奏です。
- 演奏形態: クラリネット4重奏(Bb Cl. 1/Bb Cl. 2/Bb Cl. 3/Bs.Cl. )
- グレード: 5
- 演奏時間: 4分30秒
- 出版: フォスターミュージック(FME-0431)
- 発売日: 2019/08/21
クラリネット5重奏
クラリネットをこわしちゃった| arr. 金山徹
童謡でおなじみの「クラリネットをこわしちゃった」を題材にした、ユーモアたっぷりのクラリネット五重奏アレンジ。舞台で演奏すれば、客席から笑いと拍手がわき起こること間違いなしの一曲です。
音楽はまずモーツァルトの「アヴェ・ヴェルム・コルプス」でしっとりと始まり、そこに「クラリネットをこわしちゃった」のメロディーが重なっていきます。やがてテンポアップすると、楽器が壊れていくようなコミカルな展開に。2ndクラリネットに現れる「Scream(=リードミス)」は聴きどころで、意図的に“外した音”を入れる演出が笑いを誘います。
さらに、1stクラリネットが壊れたように正しい音階を吹けなくなる場面や、途中で「クラリネット・ポルカ」が飛び出すサプライズも。テンポが上がるにつれて音楽はどんどん暴走し、最後には「あれ、おかしいな?」という芝居やリードミスを加えると、より会場を楽しませることができます。
演奏時間は約3分。アンコールや発表会のアクセントにぴったりです。クラリネットの魅力とユーモアを全開で味わえる、まさに「観客を巻き込むアンサンブル」の代表作です。
- 作編曲: arr. 金山徹
- 演奏形態: クラリネット5重奏(Bb Cl. 1/Bb Cl. 2/Bb Cl. 3/Bb Cl. 4/Bs.Cl. )
- グレード: 3
- 演奏時間: 3分0秒
- 出版: フォスターミュージック(FME-0148)
- 発売日: 2012/03/29
バレエ音楽「白鳥の湖」より|チャイコフスキー arr. かとうまさゆき
チャイコフスキーの代表作「白鳥の湖」が、クラリネット五重奏のために大胆にアレンジされました。演奏時間は約26分。コンサートのメインプログラムとしても十分なボリュームを持つ大作です。
チャイコフスキーが作曲したバレエ音楽の中でも特に愛されてきたこの作品は、白鳥に変えられたオデット姫と王子の悲恋、悪魔ロットバルトとの対決など、ドラマティックな物語を音楽で描き出しています。本アレンジでは、その魅力がクラリネット五重奏の響きの中に凝縮されています。
- Introduction(序曲) 幕が開く前の荘厳な音楽。豊かな表情で歌い出します。
- The Prince’s Birthday Party(王子の誕生日) 華やかでリズミカル。軽快さと優雅さを両立させたい場面。
- Pas de trois(パ・ド・トロワ) エレガントな舞曲。フォルテでも気品を忘れずに。
- Pas de deux(パ・ド・ドゥ) オディールのアダージョ。エスクラリネットのソロが美しく響き渡ります。
- Finale(第2幕終曲) 緊張感の高まる場面。流れを止めずドラマティックに。
- Odette’s Solo(オデットのソロ) 繊細な調性に注意しながら、優雅に歌い上げます。
- Dance of the Cygnets(四羽の白鳥の踊り) 軽やかで愛らしい舞曲。走りすぎに注意。
- Entrance of Odile and Rothbart(オディールとロットバルトの登場) 力強くドラマティックに展開。
- Pas de six(パ・ド・シス) 一歩一歩を踏みしめるように、テヌートを意識。
- Czardas(ハンガリーの踊り) ゆったりとした部分の表情と速い部分の勢いの対比が聴きどころ。
バレエ音楽ならではの情景を思い浮かべながら演奏すると、より一層のドラマ性が生まれます。
舞台を彩る音楽をクラリネットの響きで再現する、聴き映えも弾き映えも抜群のアレンジです。

- 作編曲: ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー arr. かとうまさゆき
- 演奏形態: クラリネット5重奏(Eb Cl./Bb Cl. 1/Bb Cl. 2/Basset Hr. in F (* A.Cl.)/Bs.Cl. )
- グレード: 5
- 演奏時間: 26分0秒
- 出版: フォスターミュージック(FME-0320)
- 発売日: 2015/10/15
歌劇「ナブッコ」より序曲|ジュゼッペ・ヴェルディ arr. 井澗昌樹
イタリア・オペラの巨匠ジュゼッペ・ヴェルディの出世作となった歌劇「ナブッコ」より、ドラマティックな序曲をクラリネット五重奏に編曲した作品です。演奏時間は約7分。
序曲はオペラ本編の主要なテーマを巧みに織り込みながら展開していきます。力強く堂々とした序奏から始まり、やがて軽快なリズム、そして有名な合唱「行け、わが想いよ、黄金の翼に乗って(Va, pensiero)」の旋律が現れるなど、音楽の変化に富んだ構成が魅力です。
井澗昌樹によるアレンジは、クラリネット五重奏という編成で無理なく響くように工夫されており、原曲のスケール感とドラマ性をしっかりと表現できます。旋律の歌心と厚みのある和声をバランス良く楽しめるため、聴衆にも強い印象を残すでしょう。
オペラの壮大な世界をクラリネット五重奏で再現できる、響き豊かなアレンジです。

- 作編曲: ジュゼッペ・ヴェルディ arr. 井澗昌樹
- 演奏形態: クラリネット5重奏(Bb Cl. 1/Bb Cl. 2/Bb Cl. 3/A.Cl./Bs.Cl. )
- グレード: 4+
- 演奏時間: 7分0秒
- 出版: フォスターミュージック(FME-0186)
- 発売日: 2012/08/22
クラリネット6重奏
ユニバーサル・スタディ|山本哲也
現代的で緻密な構成を持つ作品。アンサンブルコンテストで弦楽四重奏の編曲が頻繁に取り上げられていた状況を受け、「クラリネットのためのオリジナル作品を増やしたい」という想いから誕生しました。
音楽は約1分で一巡する6つの性格的な断片を4回繰り返す構造で成り立っています。その繰り返しの中で、6本のクラリネットが「1本ずつバラバラに動く状態」から始まり、次第に「2本×3群」「3本×2群」へとまとまり、最終的に「6本のユニゾン」へ収束するプロセスが描かれます。
各断片にはクラリネットの魅力が凝縮されています。
- プロローグのトリル
- 点描的なスタッカートと持続音の対比
- 多彩なアルペジオ
- レジスター・キーを使った跳躍
- 同音連打
- 装飾音付きの速いパッセージ
- 重音奏法
重音については作曲者自身が試奏を行い、演奏可能と判断されたもののみが用いられています。
約5分間の中に、クラリネットの多様な表現とアンサンブルの可能性が凝縮された挑戦的な作品。技巧だけでなく構成美や合奏力が問われるため、コンテストやコンサートのレパートリーとして強いインパクトを残す一曲です。
- 作編曲: 山本哲也
- 演奏形態: クラリネット6重奏(Eb Cl./Bb Cl. 1/Bb Cl. 2/Bb Cl. 3/Bb Cl. 4/Bs.Cl. )
- グレード: 5
- 演奏時間: 4分50秒
- 出版: フォスターミュージック(FME-0430)
- 発売日: 2019/08/21
3つのプレリュード|ジョージ・ガーシュウィン arr. かとうまさゆき
ジョージ・ガーシュウィン(1898–1937)が残した、数少ないピアノ作品のひとつ「3つのプレリュード」。ジャズとクラシックの垣根を超えたガーシュウィンならではのサウンドが凝縮された小品集を、クラリネット六重奏に編曲したアレンジです。演奏時間は約5分半。
1926年に初演されたこの作品は、もともと6曲構想だったものの、翌年出版されたのは3曲のみ。ヴァイオリニストのハイフェッツが独奏用に編曲した版も知られており、ジャズのリズムとクラシックの緻密さが見事に融合した傑作です。
原曲のジャズ的リズム感と都会的なハーモニーが、クラリネット特有の柔らかい音色やリードの切れ味によって立体的に響きます。軽快なスウィング感、ブルージーなメロディ、そしてロマンティックな情緒まで、多彩な表現を短い時間で楽しめるのが魅力。
難易度は3+と比較的取り組みやすく、学生から一般のアンサンブルまで幅広く挑戦可能。コンサートのアクセントや、ジャズテイストのレパートリーを探しているクラリネット奏者におすすめの一曲です。

- 作編曲: ジョージ・ガーシュウィン arr. かとうまさゆき
- 演奏形態: クラリネット6重奏(Eb Cl./Bb Cl. 1/Bb Cl. 2/Basset-Hr. (or A.Cl.)/Bs.Cl./C.A. Cl. (or S.Bs.))
- グレード: 3+
- 演奏時間: 5分30秒
- 出版: フォスターミュージック(FME-0078)
- 発売日: 2010/07/21
花のワルツ – バレエ組曲「くるみ割り人形」より|チャイコフスキー, P / arr. つつみあつき(6重奏,クワイヤー)
バレエ組曲「くるみ割り人形」は、いわずとしれたチャイコフスキーの名作。中でも「花のワルツ」は、映画やテレビなどでよく耳にする一曲で、タイトルは知らなくてもメロディーは知っている人がほとんどでしょう。オーケストラでおなじみの曲を、つつみあつき氏がクラリネットアンサンブルに編曲しました。
メロディーを導くように冒頭に現れる印象的なハープのソロは、音の響きが広がっていくように見事にアレンジされています。
6重奏ですが、特殊な管楽器がなくてもBbクラリネット5本とバスクラリネット1本で演奏できるというのも、多くの吹奏楽団にとって嬉しいポイントでしょう。
グレード3+で多くの人になじみ深い曲のため、学校での発表会や地域のコンサートにピッタリの一曲です。
大編成のクワイヤー版もあります。
- 作編曲: ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー arr. つつみあつき
- 演奏形態: クラリネット6重奏(Bb Cl. 1/Bb Cl. 2/Bb Cl. 3/Bb Cl. 4/Bb Cl. 5/Bs.Cl. )
- グレード: 3+
- 演奏時間: 6分5秒
- 出版: フォスターミュージック(FME-0241)
- 発売日: 2013/12/26
クラリネット7重奏
バルカローレ in ジャズ|ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー arr. 小栗克裕
チャイコフスキーのピアノ曲集『四季』(作品37b)の中でも特に有名な「6月 舟歌(Barcarolle)」を、ジャズのエッセンスを加えてクラリネット七重奏にアレンジした作品です。
オリジナルはロマンティックで叙情的な旋律ですが、本アレンジでは軽快なリズムやスウィング感が加わり、クラリネットアンサンブルならではの華やかな響きが広がります。クラシカルな美しさとジャズの遊び心が見事に融合し、観客を魅了するステージ映えする一曲です。
2008年に「世田谷おぼっちゃまーず」の委嘱作品として誕生し、同年の全日本アンサンブルコンテスト全国大会(一般部門)で金賞を受賞。その後も多くの団体に演奏され人気レパートリーとして定着しています。
クラリネット七重奏という厚みのあるサウンドと、クラシックとジャズの融合が織りなす独特の世界観が魅力の一曲です。
- 作編曲: ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー arr. 小栗克裕
- 演奏形態: クラリネット7重奏(Bb Cl. 1/Bb Cl. 2/Bb Cl. 3/Bb Cl. 4/Basset-Hr. (or A.Cl.)/Bs.Cl./C.A. Cl. (or C.B. Cl.))
- グレード: 4+
- 演奏時間: 5分0秒
- 出版: フォスターミュージック(FME-0128)
- 発売日: 2011/08/04
「ピアノ協奏曲第20番」より、第3楽章|モーツァルト, W.A. arr. かとうまさゆき
モーツァルトの後期の傑作ピアノ協奏曲のひとつ、第20番(1785年作曲)から最終楽章をクラリネット七重奏にアレンジした作品です。短調で書かれた数少ない協奏曲のひとつで、華やかさよりもオーケストラと一体になった深い音楽表現が特徴。映画『アマデウス』でも印象的に使われ、広く親しまれています。
第3楽章は「ロンド」と銘打たれながらも、第2主題を持つなどソナタ形式の要素も兼ね備えた構造。第1楽章同様にドラマティックな短調で進行し、緊張感と躍動感が交錯する場面が続きます。クラリネットの柔らかな音色と機動性によって、その構造美とエネルギーが鮮やかに引き出されます。
本編曲は、第27回全日本アンサンブルコンテスト(2003年度)で世田谷学園のために書かれたもの。モーツァルトの作品はクラリネットアンサンブルに非常に相性が良く、クラシカルな響きを存分に味わえます。

- 作編曲: モーツァルト, W.A. arr. かとうまさゆき
- 演奏形態: クラリネット7重奏(Bb Cl. 1/Bb Cl. 2/Bb Cl. 3/Bb Cl. 4/Basset-Hr. (or A.Cl.)/Bs.Cl./C.A. Cl. (or S.Bs.))
- グレード: 3
- 演奏時間: 5分0秒
- 出版: フォスターミュージック(FME-0085)
- 発売日: 2010/08/25
ワルツ「マリア・イサベラ」|アドルフォ・ベリオ arr. かとうまさゆき(4,7,8重奏)
スペイン王女として生まれ、ハプスブルグ王家の皇太子妃となったマリア・イサベラは、大変知的で美しい人だったそうです。イタリアの作曲家アドルフォ・ベリオが、そのマリア・イサベラに捧げた曲を、かとうまさゆき氏がクラリネットアンサンブルに編曲しました。
1994年に世田谷学園中学校・高等学校が7重奏で初演。後に加筆修正され、第38回には世田谷学園中学校が、第39回には姫路市立琴丘高等学校が、全日本アンサンブルコンテストで演奏しています。
若くして亡くなったマリア・イサベラに捧げる曲は、明るく軽やかで、今にも踊り出したくなります。しかし、速いテンポを合わせるには演奏者の十分な技量が必要。しっかり息を合わせて、軽やかに楽しさを表現してみてください。
- 作編曲: アドルフォ・ベリオ arr. かとうまさゆき
- 演奏形態: クラリネット7重奏(Eb Cl./Bb Cl. 1/Bb Cl. 2/Bb Cl. 3/Basset-Hr. (or A.Cl.)/Bs.Cl./C.B. Cl. )
- グレード: 4
- 演奏時間: 4分30秒
- 出版: フォスターミュージック(FME-0037)
- 発売日: 2010/04/21
結婚の踊り~交響組曲「ハセナ」より|ジャック・プレス / かとうまさゆき(4,7,8重奏)
ジャック・プレス氏が作曲した「ハセナ」。「結婚」をイスラエル語で表すと「ハセナ」になるとおり、中近東独特の曲調です。編曲者のかとうまさゆき氏も、「短調の5音音階のエキゾチックな感じがたまりません」と解説しています。
冒頭、そこはかとない怖ろしささえ感じさせる厳かなメロディーが続いた後、一転して速いメロディーへ。クラリネットの力を最大限に生かし、まるでバイオリンが奏でているような速いテンポのメロディーに、聴衆は驚かされるでしょう。
世田谷学園中学校の、第26回全日本アンサンブルコンテスト出場のために編曲された曲で、同校は見事に金賞受賞しました。
アンサンブルコンテストにはもちろん、夏のコンサートにもピッタリです。こちらも4重奏版、8重奏版がございます。
- 作編曲: ジャック・プレス arr. かとうまさゆき
- 演奏形態: クラリネット7重奏(Eb Cl./Bb Cl. 1/Bb Cl. 2/Bb Cl. 3/Basset-Hr. (or A.Cl.)/Bs.Cl./C.A. Cl. (or S.Bs.))
- グレード: 3+
- 演奏時間: 5分0秒
- 出版: フォスターミュージック(FME-0084)
- 発売日: 2010/08/25
クラリネット8重奏
[0260](オブロー)|新井千悦子
結成50周年を迎えた「オブロークラリネットアンサンブル」のために、新井千悦子によって作曲された記念作品《[0260](オブロー)》は、半世紀にわたる歴史を音楽で描いた三楽章からなる大作です。タイトルの〔0260〕は、「オブロー」という響きをもとに名付けられています。
第1楽章「Journey」では、ここまで歩んできた軌跡をリズミカルなシーケンスや多彩なスタイルの変化で表現し、音楽は次々と新たな風景を見せていきます。
第2楽章「Cherish」は、温かい思い出を振り返る場面。コントラアルトクラリネットの深いソロで始まり、穏やかで優しい時間が流れていきます。
そして第3楽章「Jubilee」では、50周年という節目を祝う祝祭的な音楽が広がります。前楽章の余韻を引き継ぎながら、テーマが繰り返され、未来への飛躍を感じさせる高揚感に包まれます。
演奏者一人ひとりの音が重なり合い、物語を紡ぐことで完成するこの作品は、まさに「オブロークラリネットアンサンブル物語」。長い歴史とこれからの希望を感じさせる、記念にふさわしい一曲です。

- 作編曲: 新井千悦子
- 演奏形態: クラリネット8重奏(Eb Cl./Bb Cl. 1/Bb Cl. 2/Bb Cl. 3/Bb Cl. 4/Basset-Hr. (or A.Cl.)/Bs.Cl./C.A. Cl. (or C.B. Cl.))
- グレード: 5
- 演奏時間: 15分0秒
- 出版: フォスターミュージック(FME-0652)
- 発売日: 2025/09/04
ファンタスティック・シー!〜海のうたメドレー| arr. 坂井貴祐
「クラリネットアンサンブル諷雅」の委嘱により2010年に編曲された作品で、「ファンタスティック・ズー!」に続くシリーズ第2弾。今回は「海」をテーマに、誰もが知る童謡・唱歌をメドレー形式でまとめたクラリネット八重奏です。演奏時間は約5分。
取り上げられている曲は、
- うみ
- 浜辺の歌
- 砂山
- かわいい魚屋さん
- 浦島太郎
- 我は海の子
親しみやすいメロディーをベースに、クラリネットアンサンブルならではの厚みある響きや軽やかな掛け合いが楽しめるアレンジとなっています。明るく楽しい内容で、サロンコンサートやファミリーコンサート、地域の演奏会のプログラムにぴったり。観客と一緒に楽しめるメドレーです。
- 作編曲: arr. 坂井貴祐
- 演奏形態: クラリネット8重奏(Eb Cl./Bb Cl. 1/Bb Cl. 2/Bb Cl. 3/Bb Cl. 4/Basset-Hr. (or A.Cl.)/Bs.Cl./C.A. Cl. (or S.Bs.))
- グレード: 3
- 演奏時間: 5分0秒
- 出版: フォスターミュージック(FME-0147)
- 発売日: 2012/03/29
ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら|シュトラウス, R / arr. 中村克己
19世紀末ドイツの作曲家、リヒャルト・シュトラウスの代表的な交響詩を、クラリネット八重奏のためにアレンジした大作。壮大なスケールと緻密な構成で、アンサンブルに挑戦心をかき立てる作品です。
物語の主人公ティル・オイレンシュピーゲルは、中世ドイツの伝説に登場するいたずら者。自由奔放で皮肉屋、時に大胆でコミカルな行動を繰り広げます。音楽は彼の冒険を生き生きと描き出し、陽気なユーモアから劇的な場面まで、めまぐるしく表情を変えていきます。
オーケストラの壮大なサウンドをクラリネット八重奏で再現する本アレンジでは、各パートが大きな役割を担い、厚みのある響きの中に緻密な対話が繰り広げられます。Ebクラリネットの鋭い輝きから、バセットホルンやコントラバスクラリネットの重厚な響きまで、クラリネット属の幅広い音域がフルに活かされています。
15分間、技術のみならず十分な体力・精神力も求められる、一筋縄ではいかない曲ですが、大曲に挑戦する喜びと、アンサンブルならではの一体感を味わえる一曲です。
CDは現在絶版となっていますが、Apple Musicで聞くことができます。
- 作編曲: リヒャルト・シュトラウス arr. 中村克己
- 演奏形態: クラリネット8重奏(Eb Cl./Bb Cl. 1/Bb Cl. 2/Bb Cl. 3/Basset Hr. 1 or A.Cl./Basset Hr. 2 or A.Cl./Bs.Cl./C.B. Cl. (* C.A. Cl. or S.Bs.) )
- グレード: 5
- 演奏時間: 15分30秒
- 出版: フォスターミュージック(FME-0338)
- 発売日: 2016/05/12
亡き王女のためのパヴァーヌ|ラヴェル / arr. 渡邊一毅
1910年の管弦楽版を元にクラリネット八重奏へとアレンジした作品です。演奏時間は約6分。グレードは3+と比較的取り組みやすく、学生から一般の愛好者まで幅広く楽しめます。
タイトルから「葬送の音楽」と誤解されがちですが、ラヴェル自身によると「亡くなった王女の葬送の哀歌」ではなく、「スペインの宮廷で小さな王女が踊ったような優雅なパヴァーヌ」をイメージしているとのこと。静かな気品と繊細な哀愁がただよう、ラヴェルらしい作品です。
パヴァーヌとは、自由にステップを踏みながら行進した行列舞踏のことですが、クラリネットによって生み出される味わい深い音色が、曲想にぴったり。スペインの哀愁を感じさせるメロディーにのせて、小さな王女のあどけなさと気品を感じながら演奏してください。
アレンジでは、クラリネット属の豊かな音色を生かしながら、弦楽器やハープの響きを思わせる工夫が随所に盛り込まれています。クラリネット八重奏ならではの豊潤な響きで、ラヴェルの気品ある世界を表現できる一曲。コンサートやコンクールで聴衆を魅了する、人気レパートリーとしておすすめです。
- 作編曲: モーリス・ラヴェル arr. 渡邊一毅
- 演奏形態: クラリネット8重奏(Eb Cl./Bb Cl. 1/Bb Cl. 2/Bb Cl. 3/Bb Cl. 4/Basset-Hr. (* A.Cl.)/Bs.Cl./C.A. Cl. (* C.B. Cl.))
- グレード: 3+
- 演奏時間: 6分0秒
- 出版: フォスターミュージック(FME-0247)
- 発売日: 2014/04/24

マイ・スクール・デイズ〜クラリネット名曲コレクション| arr. 金山徹
クラリネットを学んだ人なら誰もが通る「音大生の定番曲」を集めてメドレーに仕立てた、クラリネット八重奏のための作品です。試験やコンサートで演奏されるコンチェルトやソナタの名旋律はもちろん、基礎練習で欠かせないスケールやエチュードまでも取り込み、アンサンブルとして楽しめるように再構成されています。演奏時間は約10分。
アレンジャーの金山徹が、日本大学芸術学部クラリネット・クワイアーのために書いた作品をベースに、八重奏用に再構築したもの。クラリネットを学んできた人なら思わず「懐かしい!」と感じるフレーズが随所に現れます。
さらに、エンディングだけはクラリネットの名曲とは関係なく、某有名音楽番組のテーマ曲からヒントを得た仕掛け付き。気づいた人は思わず「ニヤリ」とする遊び心あふれるラストになっています。
各パートを複数人で分けても良いですが、ソロの場面はぜひ一人で演奏を。クラリネットアンサンブルの響きの中で、それぞれの技巧や音色の魅力を存分に楽しめます。
クラリネットを手にしたらなら1度は触れておきたい曲のエッセンスがギュッと詰まったアレンジです。ぜひ併せてオリジナルの方にもチャレンジしてみてください。
- 作編曲: arr. 金山徹
- 演奏形態: クラリネット8重奏(Eb Cl./Bb Cl. 1/Bb Cl. 2/Bb Cl. 3/Bb Cl. 4/A.Cl. (opt. Basset-Hr.)/Bs.Cl./C.B. Cl. (opt. Contra-alto Cl.) )
- グレード: 4+
- 演奏時間: 10分0秒
- 出版: フォスターミュージック(FME-0302)
- 発売日: 2015/07/29
アンサンブルで演奏力を高めよう
吹奏楽では大所帯になることが多いクラリネットパートですが、少人数で演奏するアンサンブルでは、大勢のときのように誰かに頼ることができません。だからこそ、アンサンブルは一人ひとりの演奏力や表現力を磨く絶好の機会になります。限られた人数で、大人数に負けない表現を作り上げる楽しさを、ぜひ実感してください。
デュオからクワイヤーまで、さまざまな編成の作品をご用意していますので、ぜひホームページもチェックして、次の挑戦に選んでみてくださいね。

吹奏楽を柱とした音楽出版社として2008年に設立いたしました。 「フォスター」という単語には、育てる・育成するといった意味があり、日本の吹奏楽をもっと元気に楽しく発展させていきたいという思いをこめています。みなさまのブラバンコンシェルジュとして、様々な情報を発信していきます。