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多彩な表現ができる人気のフルートアンサンブル楽譜5選


軽やかな音で人気のフルートは、吹奏楽部の人気の的。日本にも古くからある横笛を感じさせる音色は、和の表現もお手のもの。多彩な表現ができるフルートアンサンブルのご紹介です。

目次

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リベルタンゴ|ピアソラ, A / arr. 松元啓祐

複雑な和音を紡ぎ出すバンドネオンと、哀愁あるメロディーを奏でるヴァイオリン。情熱的なアルゼンチンタンゴの中でも、アストル・ピアソラの曲は「踊れないタンゴ」と評されるほどの速いテンポと多彩なメロディーで、聴衆を魅了します。

そのピアソラの代表曲“リベルタンゴ”を、松本啓祐氏がフルート4重奏に編曲しました。C管フルート3本とアルトフルート1本のアンサンブルです。

人々を引きつける魅惑のメロディーラインが、フルートアンサンブルになると、軽やかさが加えられ、少し違った印象を受けます。

イメージするのは、急流の水や、空を駆ける鳥…。透明感のある“リベルタンゴ”は、聴く人にまた違った風景を見せることでしょう。人前で一度は演奏してみたい曲です。

リベルタンゴ

作曲:アストル・ピアソラ (Astor Piazzolla)編曲:松元啓祐 (Keisuke Matsumoto)

  • 編成: フルート4重奏(Fl. 1 / Fl. 2 / Fl. 3 / A.Fl. )
  • グレード: 3+
  • 演奏時間: 3分30秒
  • FME-0200 フォスターミュージック
  • NAXOSで聞く



クアジ・アストル~アストル風に|小栗克裕

小栗克裕氏がピアソラを意識して作曲した、フルート6重奏曲です。C管6本とフルートアンサンブル楽譜では珍しい構成。特殊管がなく構成しやすいこと、4+とやや高めのグレード、5分の長さから、多くの高校生がこの作品でアンサンブルコンテストへ出場しています。

あちらこちらにピアソラの好んだフーガの技法取り入れられ、山びこのようにフルートの澄んだ音色が重なります。水がわき上がり、ゆったりと流れ、くるくるとまたどこかに舞い落ちるような緩急がある表情豊かな一曲。すべてがC管のため、上記の“リベルタンゴ”より、より軽やかで華やかな印象を受ける美しい曲です。

クアジ・アストル~アストル風に

作曲:小栗克裕 (Katsuhiro Oguri)

  • 編成: フルート6重奏(Fl. 1 / Fl. 2 / Fl. 3 / Fl. 4 / Fl. 5 / Fl. 6 )
  • グレード: 4+
  • 演奏時間: 5分0秒
  • FME-0130 フォスターミュージック


コクーン|山本哲也

硬く冷たい響きの“コクーン”と柔らかく暖かい響きを持つ“繭”。この2つの言葉が同じものを指す不思議、“違うのに同じ、同じなのに違う”おもしろさを山本哲也氏がフルートアンサンブルで表現しました。

C管の4重奏と構成のしやすいのですが、グレード4とやや手強い曲です。全体を通して、似たメロディーが繰り返され、前半と後半では印象が違います。

前半は不安定な感じを受ける不協和音を多用。しかし、後半はそれぞれの音を整えるように、美しい響きへと変化していきます。

速さや不協和音に現代曲風な雰囲気を感じますが、わずかな違いを表現して不協和を調和させるなど、練習を重ねるごとにこだわりが出てくるでしょう。

どことなく能の速い動きを感じさせるような和の雰囲気も持ち、アンサンブルコンテストの曲としてもピッタリです。

コクーン

作曲:山本哲也 (Tetsuya Yamamoto)

  • 編成: フルート4重奏(Fl. 1 / Fl. 2 / Fl. 3 / Fl. 4 )
  • グレード: 4
  • 演奏時間: 5分0秒
  • FME-0215 フォスターミュージック



4本のフルートのための「夏山の一日(山の夏の日)」|ボザ, E

現代フランスの作曲家、ウジェーヌ・ボザは、1905年、フランス・ニースに生まれ幼少期からヴァイオリンを学び、パリ音楽院でアンリ・ビュッセル、ジャック・イベールらに師事、ヴァイオリン、指揮、作曲においてそれぞれ1等賞を得て、1934年にはローマ大賞も受賞しています。

管楽器のための作品を数多く残し、その教育的価値と地位の向上に貢献しました。現在でもコンクールや音楽大学入試のための課題曲としてしばしば演奏されています。

この「夏山の一日」も、フルートアンサンブルのスタンダードなレパートリーとしてプロアマ問わず演奏される機会の多い作品です。

4楽章からなり、それぞれの楽章に付されたタイトルのとおり、フランスの夏のバカンスの様子が目に浮かぶ美しい作品です。

1楽章 Pastorale (パストラーレ – 牧歌的に)

2楽章 Au bord du torrent (急流の淵にて)

3楽章 Le chant des forets (森の歌)

4楽章 Ronde (ロンド – 踊り)


雪灯りの幻想|福島弘和

ふわふわとした明るさから始まるこの曲は、福島弘和氏が東北で見た雪をモチーフに作曲したものです。 音もなく降る雪に、音をつけるとこのようになるのでしょうか。切なさがあったり、楽しそうにくるくると回ったり…。3重奏とは思えない、奥行きのあるハーモニーで、美しい雪景色を連想させます。

C管のフルート3重奏でグレード3+という条件では、コンテストに不利だと思いがち。しかし、丁寧に音を合わせていけば、十分入賞を狙える曲です。実際、北海道大学連合吹奏楽団が、第35回全日本アンサンブルコンテスト全国大会にて、見事銀賞を受賞。

フルートでは有名な曲であり、今ではアンサンブルコンテストでも多く演奏される曲となっています。

他社作品ではありますが、すぐに楽譜をお取り寄せできます。

雪灯りの幻想

作曲:福島弘和 (Hirokazu Fukushima)



“きれい”なだけではないフルートの楽しさをアンサンブルで

吹奏楽やオーケストラの中で、フルートは美しくきれいな音色を響かせます。その高音の響きはとても印象的。

しかしアンサンブルの場合は、低い音もフルートが担当しなければ厚みのあるハーモニーが出せません。美しさや軽やかさだけでなく、重厚感や力強さの表現も求められるでしょう。

フルートの表現力を高めるためにも、ぜひアンサンブルに挑戦してみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

それではまた次回。

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