2023年コンクール自由曲向け新作吹奏楽譜（演奏動画公開）

2022-2023年にリリースした吹奏楽譜の中から、吹奏楽コンクール自由曲にもオススメの新作を一挙ご紹介します。参考動画＆音源およびスコアサンプルも全ページ公開していますので、自由曲や演奏会プログラムの候補としてぜひ選曲の参考にしてくださいね。

2023年新作動画

土気シビックウインドオーケストラ／指揮：加養浩幸

千葉県立幕張総合高等学校シンフォニックオーケストラ部／指揮：伊藤巧真

2023年2,3月発売 新作吹奏楽曲

聖ペテロの天国への鍵～マタイによる福音書16章～｜樽屋雅徳

システィーナ礼拝堂にあるフレスコ画のひとつで、イタリアの画家ピエトロ・ペルジーノの宗教画にインスピレーションを得て作曲されました。ルネサンス期の音楽を意識した和声の美しさが感じられます。

依依恋恋～恋路の道は恋の路～｜樽屋雅徳

いいれんれん：恋い慕うあまり離れられないさま

石川県の恋路海岸にまつわる悲恋の物語をもとに作曲されました。助三郎と鍋乃、そして源次の切ない恋路を追うように描かれています。

空知らぬ雨にかかる虹｜日景貴文

「ベートーヴェンの作品を引用したものを」という委嘱時のアイデアから、ピアノソナタ第14番（月光）をモチーフに構成、深い絶望の中で生きたベートーヴェンの生涯や精神性を描いています。

プリムローズ～妖精のいたずら～｜福島弘和

春の訪れを感じさせる小さく可憐なプリムローズには、妖精にまつわる色々な言い伝えがあり、花の妖精が可愛らしくいたずらをするイメージで作曲されました。さまざまな曲想が感じられる楽しい1曲です。

組曲「開かれた世界」｜朴守賢

朝鮮王朝第4代国王、世宗大王が発明した文字体系である訓民正音（くんみんせいおん）により、民衆の識字率が飛躍的に高まり、生活文化が豊かに広がっていった様子が、小編成ながらもスケールの大きい世界観で描かれています。

ウルクの王｜広瀬勇人

古代メソポタミア文明のウルクという街の、伝説的な英雄かつ暴君のギルガメシュ（紀元前2600年頃～）の半生を描いたドラマチックで色彩豊かな作品です。

凜と咲く華たち｜片岡寛晶

和とオリエンタルの調和をテーマに、作者の新たな世界観を模索した作品。5音音階で構成されるオリエンタルな響きやキレのあるリズムが印象的な1曲です。

リップ・ヴァン・ウィンクル｜樽屋雅徳

アメリカの作家ワシントン・アーヴィングによる短編小説「リップ・ヴァン・ウィンクル」を描いたファンタジックな作品です。ワクワク感がいっぱいの可愛らしい音楽に仕上がっています。

吹奏楽のための狂詩曲～鍾馗の伝説による〈小編成版〉｜近藤礼隆

石見神楽の花形演目で、疫病除けの神様として信仰を集める「鍾馗」から着想し、コロナ終息への願いを込めて作曲されました。中編成版から冒頭を大幅に変更し、小編成のコンクールにも適した演奏時間になっています。

キャビン・クルー～空の客室を守るエキスパート｜下田和輝

客室乗務員の仕事に感銘を受け、快適な空の旅を提供すべく機内サービス業務に取り組む姿や、保安業務を冷静に遂行する姿を音楽で描いています。

オプショナル楽器を除き最少15人から演奏が可能ですが、大編成でのダイナミックなサウンドも期待できるハイブリッド編成となっています。

東海大学付属高輪台高等学校・中等部吹奏楽部の委嘱作品として2022年に作曲され、第62回東京都中学校吹奏楽コンクールにて初演。第22回東日本学校吹奏楽大会にて金賞を受賞。

2022年出版楽譜＆新作動画

「白鳥の湖」によるパラフレーズ（小編成版）｜ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー / 井澗昌樹

チャイコフスキー「白鳥の湖」の有名なオーボエソロをモチーフにしたパラフレーズ。チャイコフスキー作品の中でもっとも有名と言っても過言ではない名作をベースにした情熱的な作品です。

既刊の大編成版から編成を縮小し、20人以下での演奏が可能なように編み直されました。改定に伴いカット案も添えられていますので、コンクールでの演奏の際には大編成・小編成とも参考にしてください。

吹奏楽のためのエッセイ III｜福島弘和

甲子園学院中学校高等学校吹奏楽部 委嘱作品。

作曲者が日頃から思い描いている吹奏楽への思索をまとめた「エッセイ」シリーズの第3作目です。モチーフの動き、和音の重ね方、オーケストレーションなどの構造的な部分から、作者の内面的なものも感じ取りながら演奏できるとより充実した演奏になるのではないでしょうか。自由曲としてもオススメです。

賢者の翼｜江原大介

暗闇の中、自らの路を見失いそうになったとき、一筋の光が差し込み進むべき道へと照らされ、翼を広げて羽ばたいていく・・・　そんなイメージで作曲されました。光ヶ丘女子高等学校吹奏楽部との共同委嘱作品。

狂詩曲～飛騨の祝い唄「めでた」による幻想｜江原大介

飛騨に伝わる祝い唄「めでた」を用いた作品で、飛騨高山の町並み、自然、そして祭りの躍動感を3つの場面で表現しました。

高山西高等学校ウインドアンサンブル部委嘱・第23回「響宴」入選作。

シー・オブ・ウィズダム～知恵を持つ海（小編成版）｜清水大輔

和歌山の《白浜海岸》と《三段壁》をイメージし、海をテーマに作曲、2008年に出版されたロングセラー作品です。吹奏楽コンクール小編成部門の規定に沿って編成、構成を再考し改訂されました。

交響詩曲「西遊記」～ヤング・バンド・エディション｜福島弘和

現行版から調性を4度下げでグレードを抑え、編成を絞った改訂版です。曲の構成は原典版と変わりません。原曲ではやや音域が高くて・・・と躊躇していたバンドにオススメです。

阿部勇一｜ゆく蛍 雲のうへまで

平安時代に成立した「伊勢物語」の第45段「ゆく蛍」に収められている「ゆくほたる くものうへまで いぬべくは（ゆく蛍雲の上まで往ぬべくは秋風吹くと雁に告げこせ）」という和歌を題材に、「悲しさ、切なさ、美しさ、強さ」をイメージして作曲されました。とても純粋で一途な美しく尊い人の想いが表現されています。

フォスターミュージック委嘱作品。

アウデアムス～共に闘う｜福島弘和

群馬県内の高等学校による合同演奏会での委嘱作品です。コロナ渦中に共に手を携えて戦っていこう、というテーマが掲げられており、暗く激しい前半と困難を乗り越えた明るい未来を描いた後半の大きく二つの場面が描かれています。