吹奏楽の楽譜を探すときの検索ワードでも人気の高い「泣ける」吹奏楽曲。
なかでも特に人気の高い邦人オリジナル作品の中から“泣ける”人気吹奏楽曲10曲をご紹介します。
どれも名曲ばかりです!曲選びで迷ったら、参考にしてください。
(2022/01/14加筆修正)
中〜大編成
想ひ麗し浄瑠璃姫の雫|樽屋雅徳
ねぶた音階、津軽三味線のイメージを織り込み、義経の伝説の壮大さや浄瑠璃姫の姫との切ない恋物語をイメージして作曲された樽屋ワールドを存分に味わえる人気作。一途な浄瑠璃姫の思いが胸に迫ります。
小編成版、コンポーザーズカット版も人気です。
- 作曲: 樽屋雅徳 (Masanori Taruya)
- 演奏形態: 吹奏楽中編成(30人〜)
- グレード: 4
- 演奏時間: 8分58秒
- FML-0142(フォスターミュージック)
- 収録:コンクール自由曲ベストアルバム7「想ひ麗し浄瑠璃姫の雫」
- 発売日: 2015/02/25
とこしえの声~いまここに立つ母の姿~|樽屋雅徳
鹿児島県知覧にある特攻平和会館を訪れ、特攻隊員たちが綴った母への感謝と、自分が先に命を絶つことを許してほしいという遺書を目にし、少年たちの覚悟や、戦地に旅立つ複雑な心境、そんなわが子を思う母の愛と突撃直前に考えたであろう大切な母への思いを表現した作品です。
- 作曲: 樽屋雅徳 (Masanori Taruya)
- 演奏形態: 吹奏楽中編成(40人〜)
- グレード: 5
- 演奏時間: 9分11秒
- FML-0210(フォスターミュージック)
- 収録:コンクール自由曲ベストアルバム10「とこしえの声」
- 発売日: 2018/02/15
天と地の祈り|福島弘和
長崎北陽台高等学校創立40周年記念曲として、長崎の国際平和記念公園内にある平和祈念像をイメージして作曲されました。
聖歌風の祈りのフレーズから始まり、冒頭の部分で主題を提示した後、速いテンポで展開してゆき、最後は祈りを込めるように壮大に幕を閉じます。
- 作曲: 福島弘和 (Hirokazu Fukushima)
- 演奏形態: 吹奏楽中編成(36人〜)
- グレード: 4
- 演奏時間: 9分15秒
- FML-0238(フォスターミュージック)
- 収録:コンクール自由曲ベストアルバム11「虹色アンダーカレント」
- 発売日: 2019/01/23
風の渡る丘~吹奏楽のための|中橋愛生
39歳の若さで旅だった一人の楽団員への思いを込めて委嘱された作品です。
タイトルは「楽団は岡と共に鳴る」という意味の英題を日本語に再訳したもので、受け入れ難いものを受け入れた先が明るいものであると、信じて作曲されました。
いつの時も辛く悲しい物ですが、音楽がこの世とあの世をつないでくれている、そう思うだけでも温かな気持ちになれるのではないかと思います。
- 作曲: 中橋愛生 (Yoshio Nakahashi)
- 演奏形態: 吹奏楽中編成(42人〜)
- グレード: 4
- 演奏時間: 7分40秒
- FML-0119(フォスターミュージック)
- 収録:コンクール自由曲ベストアルバム6「無辜の祈り」
- 発売日: 2014/03/13
アマービレ|天野正道
スローバラード系の非常に美しい作品です。どのパートも息の長いフレーズが続き、決して演奏の楽な作品ではありませんが、さまざまな思いを込めて演奏会のクライマックスに演奏していただきたい1曲です。
- 作曲: 天野正道 (Masamicz Amano)
- 演奏形態: 吹奏楽中編成(39人〜)
- グレード: 3+
- 演奏時間: 6分10秒
- FML-0167(フォスターミュージック)
- 収録:樽屋雅徳「プラネット・ナイン」土気シビックW.O. Vol.20
- 発売日: 2016/05/13
小編成
希望へ続く道|福島弘和
この曲は、2012年秋に行われた土気シビックウインドオーケストラ東北復興祈念特別演奏会の委嘱作品「道 希望へ」の続編にあたる作品で、編成、構成を変更して作曲されました。
道は始めからあるのではなく、誰かが歩んで通った部分が道になります。これから、我々が歩んでゆく道、原発、対諸外国、など、険しい道かもしれませんが、歩んできた部分が明日につながる希望をもって進める様に祈りを込めて演奏してください。
- 作曲: 福島弘和 (Hirokazu Fukushima)
- 演奏形態: 吹奏楽小編成(19人〜)
- グレード: 3
- 演奏時間: 6分30秒
- FML-0141(フォスターミュージック)
- 収録:コンクール自由曲ベストアルバム7「想ひ麗し浄瑠璃姫の雫」
- 発売日: 2015/02/25
オーバード~吹奏楽のための|福島弘和
小編成でなるべく音域が無理のない音域で、理解し易く、響きの良い楽曲というテーマで書かれた教育的配慮のある作品です。
「オーバード」とはフランス語で「朝の歌」の意。もともとは恋人たちの別れの歌で、朝が来て離れ離れになってしまう寂しさを表現する歌ですが、この曲では純粋に気持ちの良い、新しい朝の情景がイメージされています。朝日に向かって飛び立ちたくなる様な、新しい一日が始まる爽やかで清々しい歌を表現してください。
- 作曲: 福島弘和 (Hirokazu Fukushima)
- 演奏形態: 吹奏楽小編成(19人〜)
- グレード: 2+
- 演奏時間: 7分41秒
- FML-0158(フォスターミュージック)
- 収録:コンクール自由曲ベストアルバム8「天満月の夜に浮かぶオイサの恋」
- 発売日: 2016/02/25
ノルンの神|広瀬勇人
ノルンとは北欧神話で過去、現在、未来を司る3人の運命の女神のこと。広瀬氏ならではのドラマ性の高い作品です。
これまでのさまざまな苦労を乗りこえ、現在の充実した活動があり、さらにその先には明るい未来が待っている、という前向きな内容の音楽となっています。
最小で13人(管楽器12人/打楽器1人)から40名程度で演奏できるように書かれ、幅広い編成で演奏可能できるところもポイントの一つ。楽譜に書かれた豆譜(キュー)を上手に使って自分たちのサウンドを追求してください。
- 作曲: 広瀬勇人(Hayato Hirose)
- 演奏形態: 吹奏楽小編成(13人〜)
- グレード: 3
- 演奏時間: 6分2秒
- FML-0226(フォスターミュージック)
- 収録:20人のコンクールレパートリーVol.4 「ちはやふる」
- 関連情報:作曲家 広瀬勇人インタビュー | 『ノルンの神』
- 発売日: 2018/10/10
前奏曲「このほとり」|井澗昌樹
山口県と広島県の県境を流れる小瀬川は、藩政時代には安芸(広島)側で木野川と呼ばれ、タイトルの「この」は木野川から引用したものです。その川のほとりに立ち、川の流れを見つめながら自然の恵を全身で感じただただ感謝する、そんなあたたかな作品です。
気忙しい日常をひととき忘れて、自分を見つめ直す、そんなイメージで演奏していただければと思います。
- 作曲: 井澗昌樹 (Masaki Itani)
- 演奏形態: 吹奏楽小編成(20人〜)
- グレード: 3+
- 演奏時間: 6分17秒
- FML-0187(フォスターミュージック)
- 収録:ワコーバンドコレクション2017
- 発売日: 2017/02/22
アンナの見る夢~The little match girl|樽屋雅徳
マッチ売りの少女、アンナの悲しく切ない物語を語るように、曲は展開していきます。
雪の降る寒い夜に1人道に立つ少女の情景、マッチを擦った時に炎と共に現れる暖かいストーブや七面鳥などのごちそう、飾られたクリスマスツリーの幻影、そしておばあちゃんの言葉・・・、ひとつひとつの場面を思い浮かべながらドラマティックな演奏にしてください。
- 作曲: 樽屋雅徳 (Masanori Taruya)
- 演奏形態: 吹奏楽小編成(25人〜)
- グレード: 3+
- 演奏時間: 7分23秒
- FML-0245(フォスターミュージック)
- 収録:ワコーバンドコレクション2019
- 発売日: 2019/03/11
選曲ナビゲーターではより多くの作品をご紹介していますので、ぜひ吹奏楽譜探しの参考にしてください。
吹奏楽を柱とした音楽出版社として2008年に設立いたしました。 「フォスター」という単語には、育てる・育成するといった意味があり、日本の吹奏楽をもっと元気に楽しく発展させていきたいという思いをこめています。みなさまのブラバンコンシェルジュとして、様々な情報を発信していきます。