カテゴリ
2021年の新譜、続々リリース!オンラインショップでチェック♪

風景を感じさせる音を紡ぐ!ナイジェル・ヘス作品5選

“情景が目に見える”のがナイジェル・ヘスの音楽。舞台や映画で磨かれた感性は、オリジナルの吹奏楽曲にも反映され、聴きやすく親しみやすい曲を数多く書いています。

目次

絵を描くように音楽を紡ぐナイジェル・ヘス

ケンブリッジ大学で音楽を学ぶかたわら、有名な学生演劇サークルで音楽監督を務め活躍した、ナイジェル・ヘス氏。
卒業後は、おもにテレビや演劇、映画のための音楽を描くようになったのも自然の流れなのでしょう。ドラマにあわせた音楽が出発点のためか、ヘスの音楽は、さまざまな情景を思い起こさせます。
ヘス自身「組曲『イーストコーストの風景』は3つのコンパクトな”絵”から成っている…」とコメントをつけています。絵筆に代えて、音符で情景を描くのがナイジェル・ヘスの音楽といえるでしょう。

イーストコーストの風景(全曲版)|ヘス, N

ナイジェル・ヘスがアメリカの東海岸を訪れた印象をもとに作曲。ニューヨークとその周辺の土地をテーマに、3部からなる組曲にしました。

リズムのよい第1楽章は、”シェルター島”。濃い海霧と横殴りの雨に覆われる冬の風景と、住む人々の温かさがキラキラしたメロディーで描かれます。

第2楽章は”キャッツキル山地”。ゆったりと壮大な自然が、厳かに力強く表現されます。厳しさより、懐の深さを感じさせるメロディー。クライマックスは、自然賛歌として圧巻のスケールで終わります。

アップテンポの第3楽章が”ニューヨーク”。「厳密にいえばマンハッタン」とナイジェル・ヘス自身が語っていますが、ニューヨーク中心部の、華やかさや喧騒、活気、気ぜわしさが表現されます。モダンで楽しい楽曲ながら、それぞれの雰囲気を表現する力が必要な一曲。


ニュー・ロンドン・ピクチャーズ|ヘス, N

21世紀の新しいロンドンの風景をモチーフにした組曲で、風景が見えるようなナイジェル・ヘスらしい音楽です。ファンファーレで始まる第1楽章は”ミレニアムブリッジ”。21世紀を祝って造られた橋が未来への架け橋のように、力強くかっこいいメロディーが続きます。

第2楽章は”ロンドン・アイ”。ロンドンが一望できる巨大観覧車の名前です。ゆったりしたメロディーがさまざまな楽器で繋がれていくさまは、観覧車がゆっくりゆっくり動き、少しずつ変わっていく風景を表すのでしょうか。時代が変わる切なさも感じさせるパートです。

第3楽章は”コンジェスチョン・チャージ”。ロンドンのひどい渋滞を緩和するため、導入されたシステムですが、それでもロンドンの渋滞はひどい模様。クラクション、いらつき、喧騒など、ロンドンの日常が表現されます。


交響組曲「シェイクスピア・ピクチャーズ」|ヘス, N

英国王立シェイクスピア劇団の座付き作曲家も務めたナイジェル・ヘス。3つの特徴あるシェイクスピア作品で、組曲を仕上げました。

第1楽章は2組のカップルの恋の成就までの駆け引き、悪役の罠などがコミカルに描かれる、喜劇の“から騒ぎ”。勧善懲悪の明るい内容にふさわしく、華やかな音楽の楽章です。

第2楽章が”冬物語”。ヒロインの王女は父王に疎まれて捨てられ、羊飼いに育てられます。牧歌的なメロディーの出だしに続き、切なくもの悲しいメロディーが続きます。最後は大円団で終わる物語ですが、誤解で悲しみを招く悲劇を表現した楽章。

第3楽章がローマ劇で悲劇の”ジュリアス・シーザー”。シーザーを暗殺するブルータスが主人公の物語です。もの悲しい音色に勇ましいドラムが覆い被さるように始まり、華々しい音楽へと移ります。心の葛藤を示すような不協和音を、ときどき含みながらフィナーレへ。

フィナーレは組曲の最後らしく、ダイナミックに終わります。


トゥー・ザ・スターズ!|ヘス, N

吹奏楽と子どもの合唱のための曲。力強いオープニングの後、宇宙ロケットを発射するかけ声から、合唱が始まります。子どもたちのドキドキワクワクした高揚感のなか、宇宙船が元気に進みます。

中盤では、考え込んでいる宇宙人に出会ったりしながら、暗い宇宙を進みますが、突然、宇宙船のトラブルに。不安なメロディーが広がります。制御不能になってブラックホールへ吸い込まれそうになるのを、ワープで危機一髪回避し、再びきらめく星の中の旅へ。

吹奏楽だけでもスリリングな宇宙旅行が表現されますが、英語の歌詞も比較的平易なので、ぜひ合唱付きで演奏してみてください。

トゥー・ザ・スターズ!

作曲:ナイジェル・ヘス (Nigel Hess)

  • 編成: 吹奏楽中編成
  • 0571563961 Faber Music
  • NAXOSで聞く


ラヴェンダーの咲く庭で|ヘス, N

同タイトルの映画のメインテーマ曲は、フィギュアスケートの曲としてなじみがあるかもしれません。突然現れた若い異国のヴァイオリニストと二人の老姉妹の物語の製作に、ナイジェル・ヘスは最初から関わり、自然豊かな撮影現場で美しい調べを書き上げました。

ロマンティックと一言で片づけられないほど、日だまりの暖かさ、ときめきや恥じらい、幸せ、切なさを感じられる美しいメロディーは、多くの人に愛されています。

ラヴェンダーの咲く庭で

作曲:ナイジェル・ヘス (Nigel Hess)

  • 編成: 吹奏楽小編成
  • 演奏時間: 4分0秒
  • 0571570429 Faber Music
  • NAXOSで聞く


風景を感じながらナイジェル・ヘス作品の演奏を!

エリザベス女王やチャールズ皇太子の前で自身の曲を指揮するほど、ナイジェル・ヘスは高名な作曲家です。しかし、そのハーモニーは温かく、ときにコミカル。そして、聴く人の心の奥深くに眠っていたさまざまなシーンを思い起こさせるでしょう。

ヘスの描いた”絵”は、楽器が音を奏でて聴衆の耳に入って完成します。ぜひ、それぞれの吹奏楽団で、ナイジェル・ヘスの絵を完成させてください。

よかったらシェアしてね!
目次
閉じる