今回の選曲サポート特集は福本信太郎先生。20人のコンクールレパートリーシリーズから、小編成のスクールバンド向けにオススメの吹奏楽コンクール自由曲を厳選してくれました。コメントを参考にしながら、自分たちの持ち味を存分に発揮できる曲を選んでくださいね。
ナビゲーター|福本信太郎
1994年昭和音楽大学を優等賞を受賞し卒業。
同専攻科に進み、学長賞を得て修了。1990年第7回日本管打楽器コンクールに最年少参加で入選。96年、99年同コンクールでは第2位に連続入賞。在学中より東京文化会館推薦音楽会、読売新聞社主催新人演奏会等数多くの演奏会に出演。
サクソフォーン奏者として、シエナ・ウィンド・オーケストラ、NHK交響楽団、東京都交響楽団をはじめとする多くの在京オーケストラの公演及び録音に参加。近年は吹奏楽界においても活動しており、昭和音楽大学吹奏楽団常任指導講師を務める。
また、全国各地で指揮、指導活動を行っており、川口市・アンサンブルリベルテ吹奏楽団、相模原市民吹奏楽団、東海大学吹奏楽研究会の常任指揮者として全日本吹奏楽コンクール等にも出場している。昭和音楽大学准教授を務め、後進の育成にもあたっている。
小編成吹奏楽コンクール自由曲4選〜中学校編
マードックからの最後の手紙(小編成版)|樽屋雅徳
やはりこの曲を外すことはできないでしょう。大人気のマードックが作品の質感を損ねずになんと20人程度で演奏できてしまいます。音楽を深いところで表現できるこの曲が私も大好きです!何度演奏しても新たな発見があり、聴き終わった後に心に何か暖かいものが残るような素敵な作品です。
- 作曲: 樽屋雅徳(Masanori Taruya)
- 演奏形態: 吹奏楽小編成(21人〜)
- グレード: 3+
- 演奏時間: 8分15秒
- FML-0150(フォスターミュージック)
- 収録:20人のコンクールレパートリーVol.1「アトラス~夢への地図」
- 関連情報:樽屋雅徳「マードックからの最後の手紙」徹底解説! 通常版(原典版)・特別版・小編成版
- 発売日: 2015/10/22
バレエ組曲「シルヴィア」より、II. 間奏曲とゆるやかなワルツ IV. バッカスの行列|ドリーブ, L arr. 佐藤博
クラシックのアレンジ作品に取り組みたいのであればこちらがオススメ。昔から吹奏楽のレパートリーとして定着している作品ですが、小編成でも華やかなバレエの世界が表現できる名アレンジです。「バッカスの行列」(約6分)だけでも展開が変化に富んでいて、やり甲斐のある自由曲になるでしょう。
- 作曲: レオ・ドリーブ (Leo Delibes)
- 編曲: 佐藤博(Hiroshi Sato)
- 演奏形態: 吹奏楽小編成(22人〜)
- グレード: 3+
- 演奏時間: 7分53秒
- FML-0229(フォスターミュージック)
- 収録:20人のコンクールレパートリーVol.4 「ちはやふる」
- 関連情報:作編曲家 佐藤博インタビュー | 『バレエ組曲「シルヴィア」より』
- 発売日: 2018/10/10
魔女からの招待状|島田尚美
人数だけではなく生徒たちのレヴェルを考えると選曲が難しい…とお悩みの先生もいらっしゃると思います。この作品は技術的な難しさは要求されていません。しかし音楽の内容はとても楽しくて、フランケンにドラキュラ、ゾンビに魔女が大騒ぎ!生徒たちと物語を考えながら音楽を作る楽しみを味わえます。
- 作曲: 島田尚美(Naomi Shimada)
- 演奏形態: 吹奏楽小編成(16人〜)
- グレード: 2
- 演奏時間: 6分38秒
- FML-0255(フォスターミュージック)
- 収録:20人のコンクールレパートリーVol.5 「風姿花伝」
- 発売日: 2019/10/10
吹奏楽のための狂詩曲~九頭龍大神の伝説による〈小編成版〉|近藤礼隆
日本的な響きの作品は誰しもが心惹かれるものです。雅楽のように始められる冒頭は、ものの3秒で会場を“和”の世界へと誘う力を持っています。リズミカルな快速部と祈るような美しいセクションもあり、コンクールにはぴったりの展開ですし、コンサートでも一般のお客様が大興奮&拍手喝采間違いなしの一曲です。
- 作曲: 近藤礼隆(Noritaka Kondo)
- 演奏形態: 吹奏楽小編成(20人〜)
- グレード: 3+
- 演奏時間: 5分33秒
- FML-0257(フォスターミュージック)
- 収録:20人のコンクールレパートリーVol.5 「風姿花伝」
- 発売日: 2019/10/10
20人のコンクールレパートリー
小編成(20名前後)で吹奏楽の醍醐味を体感できる楽曲を収録したシリーズです。この企画を通して生まれたオリジナル新作曲や、人気楽曲の小編成版も多数。初級からハイグレードまで幅広く対応しています。
少ない=デメリットと捉えられがちですが、55人と20人では目指すサウンドが違うはず。大編成の作品を無理してやりくりするのではなく、20人の魅力を引き出すことのできる作品をもっと増やしたい、少ない人数で頑張るバンドを応援したい、そんな思いをこめて企画しました。
この作品集が小編成バンドの活動を更に充実させる手助けとなれば幸いです。
吹奏楽を柱とした音楽出版社として2008年に設立いたしました。 「フォスター」という単語には、育てる・育成するといった意味があり、日本の吹奏楽をもっと元気に楽しく発展させていきたいという思いをこめています。みなさまのブラバンコンシェルジュとして、様々な情報を発信していきます。