6月26日、日本を代表するサクソフォーン奏者、佐川鮎子氏のソロ楽譜5曲が、フォスターミュージックより発売となりました。そこで、今回は佐川鮎子氏の紹介をさせていただきます(以下敬称略)。
佐川鮎子氏の経歴
佐川鮎子がサクソフォーンという楽器を知ったのは、実は物心ついた時から。家にあったポール・デズモンドのレコードに収録されていた「テイク・ファイヴ」が、初めて聴いたサックスの音色でした。
5歳からピアノを始め、小学校4年生の時には吹奏楽部でクラリネットを担当。しかし、どうしてもサクソフォーンを吹きたいという気持ちが強く、千葉県柏市立柏高等学校で吹奏楽部に入部し、サクソフォーンを担当。高校の教師を目指して、日本大学芸術学部音楽科に入学。さらに卒業後、桐朋学園大学研究科修了。
これまでに小串俊寿、武藤健一郎、須川展也、原ひとみの各氏に師事。数あるサクソフォーンのなかでも、プロのソリストとして活動している方が少ないテナー・サクソフォーンを専門に演奏活動を行っている方です。
執筆活動
テナー・サクソフォーンプレイヤーとしての知識や技術を活かし、フリーペーパー「vivace ヴィヴァーチェ」やサクソフォーンの専門誌「THE SAX」での記事もたくさん書いています。また、ビジネス支援サイト「ビジたま」のコーナー『今月のこの人』で、第一号に選ばれました。
主な演奏活動経歴
大学卒業後は、様々な演奏会でその腕を披露しています。これまでに、日本大学芸術学部音楽学科卒業演奏会、YAMAHA新人演奏会、市川市文化会館新人演奏会、江戸川新人演奏会に出演し、好評を博してきました。また、全日本演奏家協会ベストプレイヤーズコンクールに入賞するなど、輝かしい功績も残しています。
講師としての活動
演奏家としてはもちろんですが、講師としても多方面で活動しています。モデル事務所クリエートジャパンエージェンシーに所属し、ヤマハミュージックジャパン管楽器・教育機器講師をはじめ、自由ヶ丘学園高等学校に音楽科講師としても勤務しています。個人でも、各団体の吹奏楽指導や、個人レッスンの教室を開講して後進の指導に当たっています。
サクソフォーン・クァルテットでの演奏活動
ソリストとしてだけではなく、サクソフォーン・クァルテットを結成しての活動も行っています。国際的サクソフォニストである武藤賢一郎の門下生である佐川鮎子(テナー・サクソフォーン)、早瀬圭一(ソプラノ・サクソフォーン)、松澤佐希子(アルト・サクソフォーン)、由井平太(バリトン・サクソフォーン)の4人で2013年春に結成されたサクソフォーン四重奏団「OXAS(オクサス)」。
同年夏に本格的に活動を開始し、同年10月に日暮里サニーホールコンサートサロン(東京)にて開催された「Sound Gallery 佐川鮎子テナー・サクソフォーン」にて、初お披露目となりました。2014年3月には、ドイツ・フランクフルトで行われた楽器の展示会「Musikmesse Frankfurt 2014」で演奏参加。活動拠点は日本国内に留まらず、世界にも活動エリアを広げています。
テナー・サクソフォーン ソロシリーズ楽譜
前述の通り、6月26日にフォスターミュージックよりテナー・サクソフォーン用のソロ楽譜が発売されることとなりました。CD制作も、楽譜を出版して残すことも、佐川さんの昔からの夢だったとのこと。今回発売された楽譜は、CD収録曲より5曲。クラシックからジャズに至るまで、そのレパートリーが幅広いのも特徴です。ラインナップは以下の通り。
- 「チェロソナタOp.19より 第3楽章」(S.ラフマニノフ)
- 「タンティ アンニ プリマ(アヴェ・マリア)」(A.ピアソラ)
- 「ひまわり」(福山雅治)
- 「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」(ハワード)
- 「テネシー・ワルツ」(P.W.キング)
チェロソナタ以外は、inE♭の楽譜も付いています。そのため、テナー・サクソフォーンだけでなく、アルト・サクソフォーンやバリトン・サクソフォーンでも演奏可能。演奏会のレパートリーとして取り上げれば、演奏会をカラフルにすることはもちろんのこと、テナー・サクソフォーンの魅力を存分に伝えられること間違いなし。これからも、たくさんのレパートリーが発売されることでしょう。佐川鮎子氏の今後の活動にも、目が離せませんね!
[link]□サクソフォンプレイヤー佐川鮎子のHP
□SaxophonePlayer佐川鮎子ブログ[/link]
吹奏楽を柱とした音楽出版社として2008年に設立いたしました。 「フォスター」という単語には、育てる・育成するといった意味があり、日本の吹奏楽をもっと元気に楽しく発展させていきたいという思いをこめています。みなさまのブラバンコンシェルジュとして、様々な情報を発信していきます。