作曲家の島田尚美(しまだ なおみ)氏のインタビューをお届けします。
誰もが知っている童謡「かごめかごめ」を編曲した『かごめ変奏曲』。
島田先生の作曲家としてのストーリーも語っていただきましたので、ぜひご覧ください!
繰り返し変容されていく童謡「かごめ」をひも解く
-作曲のテーマをおしえてください。
楽器を始めて間もない中学生の方でも、楽しんで演奏していただけるよう、どなたでも知っているわらべ歌を題材に作曲をしようと思い、取り組んでみました。
童謡「かごめかごめ」は、単なるこどもの遊び歌だけではなく、呪いの歌詞、または外国の国旗ルーツなどまで、この童謡にまつわる逸話が存在します。
この作品中においても、静かな雰囲気から、ワルツ、リズミックな動きをもつ場面があり、「かごめかごめ」のテーマが繰り返し変容されていきます。
-作曲の際にどういうことを意識しましたか?
曲中、どの部分でも『かごめ』の一部分を変容して作り上げることに意識して作曲しましたので、演奏される際に読み解いていただけると嬉しいです。
-この曲を演奏する方たちへのメッセージやアドバイスをお願いします。
この作品は『かごめ』のテーマが様々な雰囲気の中で変容されます。個々の持つイメージを大事にして演奏していただきたいと思います。
- 作曲: 島田尚美
- 演奏形態: 吹奏楽小編成(19人〜)
- グレード: 3
- 演奏時間: 6分28秒
- FML-0227(フォスターミュージック)
- 収録:20人のコンクールレパートリーVol.4 「ちはやふる」
- 関連情報:作曲家 島田尚美インタビュー | 『かごめ変奏曲』
- 発売日: 2018/10/10
クライマックスの作曲は自分でも驚くほどドキドキしている
-吹奏楽との出会った時期、最初に吹奏楽作品を書くきっかけをおしえてください。
学生時代は帰宅部で、吹奏楽とはほとんど接点がありませんでしたが、学校を卒業し就職した頃、親戚に吹奏楽の課題曲公募に応募してみたら、と勧められたのがきっかけです。
-作家としての喜びや、やりがいを感じるときはどんなときですか?
自作を演奏してくださるときは最高の喜びを感じます。また作曲をしている時のことですが、クライマックスの部分を書いている際、自分でも驚くほどドキドキして楽しんでます。
-反対に、辛いなと感じるときはどんなときですか?
冒頭の4小節を書く際は最も神経を使っている気がします。1週間は書き直しを繰り返して過ごしています。辛いとは思いませんが、勉強不足の自分を一番自覚する時間です。
-今後の挑戦したいことなどがあればぜひおしえてください!
これまで、幼い子供たちにリトミックや音楽指導をしたり、エレクトーンの講師をしてきた中で、楽しい音楽やカッコイイ音楽、様々な音楽のジャンルを経験してきました。その経験を今後作品の中で活かせたらいいなと思います。
-ありがとうございます。島田尚美先生の今後の作品も楽しみにしています!
吹奏楽を柱とした音楽出版社として2008年に設立いたしました。 「フォスター」という単語には、育てる・育成するといった意味があり、日本の吹奏楽をもっと元気に楽しく発展させていきたいという思いをこめています。みなさまのブラバンコンシェルジュとして、様々な情報を発信していきます。