隠れた名作、あります
Baton Music 2017年春の新作第2弾は「マイナー・クラシック」編。
コンクールの自由曲としても候補になりそうな2作品と、心穏やかになるバラードをご紹介します。
管弦楽のための狂詩曲「シュロップシャーの若者」: A Shropshire Lad from Rhapsody for Orchestra
バタワース, G / arr. マクレイン, D
「シュロップシャーの若者」は、英国の詩人ハウスマンによる長短63編からなる詩集です。
第一次世界大戦という時代背景のもとに若者たちが直面した運命と死の残酷さが語られています。
ジョージ・バターワースは、この詩をもとに歌曲集をまとめ、その中の「Lovliest of Trees」を基にこの狂詩曲が生まれました。もの悲しくも美しい作品です。
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管弦楽のための狂詩曲「シュロップシャーの若者」: A Shropshire Lad from Rhapsody for OrchestraBM795 バトン・ミュージック (Baton Music) ●作曲:ジョージ・バタワース (George Butterworth) ●編曲:ダグラス・マクレイン (Douglas McLain) ●編成:吹奏楽中編成 ●演奏人数の目安:35人~ ●グレード:グレード3 ●演奏時間:10分30秒 |
管弦楽のための協奏曲第1番 「お茶目なチャストゥーシカ」: Naughty Limericks
シチェドリン, R / arr. ヤンセン, C
管弦楽のための協奏曲 第1番「お茶目なチャストゥーシュカ」は、ロシアの作曲家、ロディオン・シチェドリンにより1963年に作曲されました。
「チャストゥーシュカ」とは19世紀にロシアで流行した俗謡で、疾走感と風刺的なハーモニーに体制への皮肉が込められています。
ショスタコーヴィチやプロコフィエフの要素も感じさせ、シチェドリンの遊び心と大作曲家への敬愛が伺える楽しい作品です。
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管弦楽のための協奏曲第1番 「お茶目なチャストゥーシカ」: Naughty LimericksBM520 バトン・ミュージック (Baton Music) ●作曲:ロディオン・シチェドリン (Rodion Shchedrin) ●編曲:クリスチャン・ヤンセン (Christiaan Janssen) ●編成:吹奏楽中編成 ●演奏人数の目安:43人~ ●演奏時間:9分0秒 |
オリエンテール: Orientale from Suite d’ Orchestre
グレーフ, A / arr. マクレイン, D
アルテュール・デ・グレーフ(1862-1940)はベルギーの作曲家、ピアニスト。
この「オリエンテール」は、1900年に作曲された「オーケストラのための組曲」のなかのひとつで、穏やかな3拍子の音楽です。
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オリエンテール: Orientale from Suite d’ OrchestreBM800 バトン・ミュージック (Baton Music) ●作曲:アルテュール・デ・グレーフ (Arthur de Greef) ●編曲:ダグラス・マクレイン (Douglas McLain) ●編成:吹奏楽小編成 ●演奏人数の目安:27人~ ●グレード:グレード2 ●演奏時間:3分0秒 |
編集後記
BatonMusicの作品を登録していると、不勉強ながら全然知らないオーケストラ曲と出会うこともしばしば。。。そこで頼りになるのがナクソス・ミュージック・ライブラリー(NML)。たいていの曲はここで見つけることができ、そこから数珠つなぎに知らなかった名曲に出会うこともできて、月会費1,998円はありがたすぎます。今回ご紹介した曲にもリンクを貼っておきましたので、ぜひ原曲を聞いてみてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
それではまた次回(ま)
吹奏楽を柱とした音楽出版社として2008年に設立いたしました。 「フォスター」という単語には、育てる・育成するといった意味があり、日本の吹奏楽をもっと元気に楽しく発展させていきたいという思いをこめています。みなさまのブラバンコンシェルジュとして、様々な情報を発信していきます。