前回に引き続き、東京都文京区にある老舗輸入楽譜代理店、アカデミアミュージックさんが運営するアンサンブルレーベル「風の音アンサンブル」の新譜紹介です!
作曲家、ピアニスト、エンターテイナー、プロデューサー、作家、そしてイラストレーター・少女漫画研究家・・・など、本当にマルチな分野で活躍されるアーティスト青島広志氏のソロ・アンサンブル楽譜が出版となりました。
また、ホルン愛好家の方にはお馴染み、つの笛集団の新作もリリースとなります。
それでは一気にご紹介しましょう。
青島広志作品
フルート・ソナタ ~古典のスタイルによる~
青島広志
解説文によると、この作品の3楽章に当たる部分が作曲されたのは高校2年のときだのこと。そして、その翌年の春に2楽章、同年秋に1楽章と書き進められて仕上がったのが本作品。いずれにしても高校2,3年のときの作品。
YouTubeで、中山 広樹さんのフルート、青島先生のピアノでの演奏が聞けるのでぜひご覧ください。
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フルート・ソナタ ~古典のスタイルによる~
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オペラ『火の鳥』より 3つの断章
青島広志
1985年に東京室内歌劇場によって初演されたオペラ「火の鳥 ヤマト編」(手塚治虫 原作)から、トランペット奏者、神代修さんのレコーディングのために書かれた2つの楽章と、「行進曲」を含めた3楽章にまとめられたもの。
愛奏曲・アンコール曲として単曲での演奏も可です。
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オペラ『火の鳥』より 3つの断章
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トランペットの七変化 ~スティーブン・フォスターの旋律による~
フォスター, S / arr. 青島広志
1986年4月8日から1995年3月16日まで放送された小学4年音楽向け教育番組「ゆかいなコンサート」(現Eテレ)の、トランペットの回のための作品で、弱音器(ミュート)による音色の変化に気付かせるというコンセプトで書かれました。
学校公演やリサイタルのアンコールにオススメです。
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トランペットの七変化 ~スティーブン・フォスターの旋律による~作曲: スティーブン・フォスター (Stephen Foster)
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2つのレシピ
青島広志
ホルン奏者 澤敦氏の委嘱により、つの笛集団のために作曲されました。
ホルンのその丸っこい形状から、エスカルゴとフォア・グラを連想して作曲された作品とのこと。タイトルはユニークですが、古典的な作曲法で書かれています。
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2つのレシピ
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ホリデイ
青島広志
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団初代テューバ奏者 大澤健一氏の第1回リサイタルのために作曲された作品。
曲想はタイトルのとおり休日の楽しさを描いたもので、工夫次第で他の低音楽器でも演奏できます。
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ホリデイ
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山田栄二作品
組曲「動物園の情景」外伝 パンダの親子
山田栄二
2017年6月、上野動物園でパンダの赤ちゃんが誕生ししたことをきっかけに、-パンダの誕生を祝した楽曲-というテーマで委嘱され、2018年6月のつの笛集団定期演奏会演奏会にて初演されました。
『動物園の情景』の補足的作品で、併せての演奏することもできます。
YouTubeも要チェック!
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組曲「動物園の情景」外伝 パンダの親子
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組曲「動物園の情景」
山田栄二
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組曲「動物園の情景」
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編集後記
作品の解説を読んでいると、作品が誕生する経緯の端々に奏者とのコミュニケーションが垣間見られて面白いなぁと感じます。
先週末、この秋に発売予定の新曲レコーディングをしたのですが、実際に音を聞いて、指揮者・奏者からの提案も受けとめながら作曲者が現場で柔軟に修正していく様子を端で見ていて、こういう機会をもっと増やせたらなぁと感じました。
そんなわけで実は作った本人はそれほど自分の作品をいろんな演奏で聞く機会が少かったりするので、ぜひぜひYouTubeなどに演奏をアップして拡散してください。(自分で録ったものだけにしてね)
最後までお読みいただきありがとうございました。
それではまた次回。
吹奏楽を柱とした音楽出版社として2008年に設立いたしました。 「フォスター」という単語には、育てる・育成するといった意味があり、日本の吹奏楽をもっと元気に楽しく発展させていきたいという思いをこめています。みなさまのブラバンコンシェルジュとして、様々な情報を発信していきます。